
さっとタンパク レシピ集

認知症で歯が無く、舌の上に食べ物を移すと舌を動かし、何とか食べられます。噛めないので、食べ物をまとめることが困難で、魚や肉は送り込みが悪く食べられません。軟らかい魚を煮て潰し、煮汁をあんかけにして何とか食べます。消化・吸収を助け、アミノ酸バランスをよくする食品と組み合わせることで効率的に食べられるレシピを考えました。魚のとろとろを器に移し、蒸してから煮汁をかけても美味しいです。二次調理ではないので、美味しく喉越しがよくなります。
| (1人分) | |
|---|---|
| 魚〔フィーレ〕 | 一切れ 80g |
| 発芽玄米粥 | 50cc |
| マリンサプリ | 3g |
| 卵 | 1個 |
| だし汁 | 70cc |
Nさんに出会った時は、寝たきりで日常生活は全介助です。少しでも人間らしく生活していただこうと、普通の人と変わらない介護をしました。寝たきりでも衣服の着替えはきちんとし、音楽療法やリハビリ体操の見学をし、車椅子で皆と散歩にも参加します。食事はリクライニングシートに座っていただき、皆と同じテーブルで食事をします。食事を介助する人と心が通わず、いやだよと大声を出したり、叩く、つばを吐きかけるなどの嫌がらせをします。きちんと食事が摂れていれば良くなるという信念で食事介助しました。じろっと睨み付けられると体が縮まります。水分はとろりとした野菜ジュースやトマトジュースをストロで飲めるので、お茶やみそ汁はとろみをつけて飲んでいただきました。食事は体をよじって拒否するので、時間をかけて気長に介助しました。一年が経過し、誰からも好かれる穏やかな顔となり、動きも静かになりました。言葉は会話になりませんが、表情が豊かになりました。目で対話が出来ますから、向き合うことが出来ます。今日の食事はいかがですかとの問いに、うっすらと笑みを浮かばれます。食事介助者が「今日のとろとろ魚は良く食べるよ。どうやって作ったの」との質問に答えると、話を聞いている様子を見せ、満足げでした。コップのジュースに手を出してご自分で飲もうとします。自立の支援には食物のパワーだと栄養士として確信の毎日です。